3月になると都内の公園や寺社の境内など、身近な所にアミガサタケ属のきのこが発生します。日本には15種ほどのアミガサタケ属の種がありますが、資料が少なく同定が難しいといわれています。今回は、これまでに大舘さんが出あった11種について解説されました。
大型、傘が円錐形で黒いオオトガリアミガサタケ

  
                               
大型で柄が下方に細まるコンボウアミガサタケ

  
                               
アミガサタケ属の基準種の
アミガサタケ

  
                               
  馴染みのある種が多いキシメジ類ではありますが、その分類は現在最も変遷の多いグループで、かつてのキシメジ科であるキシメジ類は15科に分散し、さらに、現在のキシメジ科に属する12属のなかにも新たな科として独立する可能性のあるもがあるということで、今後ともキシメジ類の分類には関心を持って見守る必要があるということでした。

  
キシメジ類の解説をする長谷川さん
2月のキノコセミナー
2月17日(土) 方南共同ホール 参加15名
寒さのなか 熱い議論が
「キシメジ類のキノコ1」
「チチタケ属のキノコ」 「アミガサタケ属のキノコ」

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  都内の公園には常緑広葉樹が多くあり、夏キノコであるチチタケ属のきのこが多く発生します。きのこが縦に裂けず、傷つけると乳液を分泌するという特徴がありますが、チチタケ属のきのこは種類が多く、互いに形状が似ているため同定が難しいといわれます。池田さんはチチタケ属のきのこの色が多彩であることに着目した、色を判断基準とする独創的な同定法を解説されました。 チチタケ属の解説をする池田さん
 今回のセミナーでは、八百屋さんやスーパーなどでその栽培品が売られているなど、馴染みのある種が多いキシメジ類のキノコの解説を長谷川さんが、都内の公園などでも、その華麗な姿に出会うことができるチチタケ属のキノコを池田さんが、さらに間もなく発生が期待されるアミガサタケ属のキノコを大舘さんが解説されました。寒さの続くなか、参加数はやや少ないものの、多くの質問や意見が交わされ、充実したセミナーとなりました。
青色系のルリハツタケ
 橙色系のチチタケ
 白系のツチカブリモドキ                                 
ヌメリガサ科へ移行した 
クロホテイシメジ   
                               
ヒドナンギュウム科へ移行した カレバキツネタケ         
キシメジ科のシモコシ