カワウソタケ 
Inonotus mikadoi
タバコウロコタケ目
タバコウロコタケ科
 桜の樹幹にサルノコシカケ類のきのこが重生していました。
子実体:側着型
傘:半円形で赤褐色
子実層托:管孔は白から黄褐色





シラタマタケ
Kobayasia nipponicaスッポンタケ目プロトファルス科
 
街のきのこ散歩

小山内裏公園公園
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 例年キノコ観察を実施している鮎の道(右)は、かつては「津久井往還」という世田谷区の三軒茶屋から神奈川県の津久井に至る旧街道で、津久井で採れた鮎を江戸に運ぶ旧街道ということです。鮎の道から尾根緑道に出てパークセンターに戻るのが観察会のルートになっています。
 多摩丘陵の主稜線上に位置するここ小山内裏公園は、現在でも湧水豊かな谷戸の地形を保っています。その大部分は、コナラ・クヌギ・マツなどによる雑木林の森で、そこは多様な生き物の棲みかで、秋には多様なきのこが姿を現します。
鬱蒼とした雑木林の森(左)

 
ハタケシメジ
Lyophyllum decastes
ハラタケ目シメジ科

 絹の道を行くと、右手に下草の少ない広い森があり、多様なきのこが出ていました。
子実体:キシメジ型
傘:丸山形で灰褐色
子実層托:極めて密で白い
公園に出る美味なきのこ





 森に入ってみると、白い類球形のきのこがみつかりました。
子実体:ホコリタケ型で白いが、やがて黄褐色になって亀裂が入り、ゼラチン質の内皮が現われる
基本体:舌状のグレバが層状に詰まり間隙を寒天質が充たす



ドクツルタケ
Amanita virosa
ハラタケ目テングタケ科
 猛毒のドクツルタケが不気味な姿を見せていました。
子実体:ウラベニガサ型
傘:丸山形で白
子実層托:ヒダは密で白
柄:鱗片で覆われ白く、膜質のツバとツボがある






ムラサキシメジ
Lepista nuda
ハラタケ目キシメジ科

 この森に晩秋のきのこムラサキシメジが、少し早めに姿を現しました。
子実体:キシメジ型
傘:丸山形で鮮やかな紫色
子実層托:密で紫色





ニガクリタケ
Hypholoma fasciculare
ハラタケ目モエギタケ科

 鮎の道をスタートすると、切り株の根方に黄色い綺麗なきのこが束生していました。
子実体:キシメジ型
傘:丸山形で鮮黄色
子実層托:黄色から紫褐色
肉:黄色で苦みがある
有毒で死亡例もある






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スッポンタケ
Phallus impudicus
スッポンタケ目
スッポンタケ科
 緑道に散布したウッドチップに、何本ものスッポンタケが並んでいました。
子実体:幼時類球形で、やがて中から暗緑色の頭部と円柱形の柄が現われる。










キショウゲンジ
Descolea flavoannulata

ハラタケ目オキナタケ科
 絹の道から尾根緑道に出ると、他の公園ではあまり見られないきのこがありました。。
子実体:キシメジ型
傘:丸山形で黄褐色、外被膜の破片がつく
柄:中心生で膜質のツバと基部に外被膜の破片が付着

エゴノキタケ
Daedaleopsis styracina
タマチョレイタケ目
タマチョレイタケ科

 道端に横たわった倒木にエゴノキタケが出ていました。
子実体:半背着型
傘:明褐色で環紋がある
子実層托:ヒダは迷路状で白
特異的にエゴノキに発生する





タマゴタケ
Amanita hemibapha
ハラタケ目テングタケ科

 道端のコナラの根方に真っ赤なきのこが出ていました。
傘:半球形から平らに開き、赤く縁に条線がある
子実層托:密で黄色
柄:細長く中空で黄色の斑模様、黄色い膜状のツバと白い袋状のツボがある





次回は武蔵丘陵森林公園を巡ります